最近、よく眠れてなくて…
ハナコさん、
大丈夫ですか?
布団に入ってもなかなか寝付けないんです。
夜中にも何回か起きちゃうし…
夜にちゃんと眠れてないから、午前中に眠くなってしまって困っています。
それはお困りでしたね。
眠りの質が悪いと
お肌にも影響しますし、
太りやすくなったり、
認知症にも影響があるとまで言われています。
そんな脅かさないでくださいよ…
どうしたらいいんでしょうか?
色々な原因が考えられますが、
今日は「メラトニン」というホルモンに
注目して、よく眠れるようになる
方法を解説していきますね。
よろしくお願いします!
良い睡眠に必須のメラトニン
メラトニンは睡眠を促してくれる
ホルモンです。
1日のリズムの中で作られ、
夜になると効果を発揮して
眠りに誘ってくれます。
ところが、1日の
「過ごし方」によっては
メラトニンが十分に
作られなかったり、
分泌が止まってしまう
こともあるのです。
メラトニンのイイところ
メラトニンにはたくさんの
好ましい作用があります。
メラトニンの効果
- 深部体温を下げ、血圧を下げ、熟睡を促す
- 副交感神経を優位に保つ
- 加齢による睡眠の短時間化の予防
- 認知症の進行を防ぐ
- 抗酸化作用
- 抗ガン作用
- 食べすぎを抑える
メラトニンすごい!
ぜひお世話になりたいです。
そう思いますよね!
でも、現代の生活はメラトニンにとって
あまり良いとは言えない習慣が多いんです。
メラトニンが出なくなる!?
こんな生活をしていると、
せっかくのメラトニンが引っ込んでしまうんです。
メラトニンの分泌が止まる
- 強いストレスが続く
- 夜に強い光を浴びる
- メラトニンの材料不足
強いストレスが続くと
メラトニンと反対の性質を持つ
ホルモンがあります。
それが「コルチゾール」です。
副交感神経を優位にして
リラックスさせてくれる
メラトニンに対し、
ストレスを受けたときに
交感神経を刺激して
緊急時の対処をしてくれるのが
コルチゾールです。
コルチゾールは主に
朝方~午前中にかけて
活躍します。
朝がとても弱い、
起きられない人は
コルチゾールが弱って
いるかもしれませんね。
コルチゾールとメラトニンは
反対の性質を持っています。
ヒトが生き延びていくために
外敵との遭遇や
気候・環境の変化など
緊急時をどう乗り切るか
がとても大事でした。
猛獣に襲われている時に
リラックスしているヒマは
ありませんよね。
コルチゾールが出てくると
メラトニンはお休みして
しまうんです。
この機能は現代になっても
受け継がれています。
夜になっても
コルチゾールがガンガン
出てしまうような生活だと
メラトニンの分泌が
止まってしまうんです。
どんな生活かというと
- テレビやスマホ、ゲームから強い光を浴びる
- 一日中仕事から離れられない
- 深い悩み、ショックな出来事があった
- ごはんを食べない
ストレスが一日中
かかり続ける生活をしていると
不眠になりやすいということ。
仕事や悩みごとは
わかりやすいストレスですね。
テレビやスマホから
ブルーライトを浴びることでも
コルチゾールが
分泌されてしまいます。
「ごはんを食べない」は
意外かもしれませんね。
人類にとって
最も大きなストレスが
「飢餓」でした。
食べるものがないと
生きていけないですからね。
食事からエネルギー源を
確保できないとき、
脂肪や筋肉を分解して
エネルギーに換える機能が
あります。
そのときにはたらくのが
コルチゾールです。
空腹はストレスなのです。
16時間断食をする
ダイエットが流行りましたが、
不眠になってしまうリスクも
あるんです。
かなり人を選ぶダイエット法だと思います。
ダイエットした後、
なぜか体調が悪い…
という人は一度ご相談くださいね。
ポイント
ストレスは不眠の大敵!
夜中も強い光を浴びている
メラトニンは朝起きてから
だいたい14~16時間後に
分泌が始まります。
朝7時に起きたら
夜9時から11時くらいに
眠くなるということですね。
ところが、
せっかくのメラトニンも
強い光を浴びることで分泌が
ストップしてしまうのです。
家の照明はLED、
テレビスマホからはブルーライト、
夜中も外出して明るいところにいる、
こんな生活では
安眠熟睡は難しいです。
小さいお子さんを夜中も外に連れ回す人をたまにみかけますが、お子さんの健やかな成長を考えると
本当にやめてあげて~
と思ってしまいます……
メラトニンの材料不足
メラトニンはホルモンです。
ホルモンはタンパク質なので、
タンパク質が不足した食生活が
熟睡を妨げているかもしれません。
メラトニンを作るために
必要なものは
実はけっこうたくさん
ありまして、
メラトニン合成に必要
- トリプトファン(アミノ酸)
- 葉酸
- 鉄
- ビタミンB6
- マグネシウム
- ビタミンD
どうやって不足しないように
すればいいかは
後でご説明します。
ちゃんと食べていないことも
不眠の原因の1つ
ということを覚えておいてください。
メラトニンで熟睡!3選
それでは、
メラトニンをしっかり作りだして
リラックスした
自然な眠りにつく方法を
解説していきますね。
明日からすぐにできるものばかりですので
さっそく取り入れてみてくださいね。
メラトニンを出す3つの方法
- 朝日を浴びる
- 朝食をしっかりとる
- 夜9時を過ぎたら入眠準備
①朝日を浴びる
朝起きたら、
カーテンを開けて
朝日をしっかり浴びましょう。
少なくとも15秒間。
できれば数分間。
朝日を浴びることによって
メラトニンを作る「スイッチ」が
ONになります。
メラトニンが作られ始めるのは
朝日を浴びてから14~16時間後。
7時に朝日を浴びたとしたら
21時~23時が
眠りのベストタイミングです。
メラトニンの前に
「セロトニン」というホルモンが
作られるのですが、
セロトニンは
「幸福ホルモン」の1つ。
やる気が出たり
集中力が上がったり
痛みに強くなったり
ストレスに強くなったり
こちらも大切なはたらきがあるので
朝ちゃんと日光を浴びることは
とても恩恵の大きなことなんですね。
熟睡テクニック①
朝起きたらカーテンを開けて
朝日を浴びる!
②朝食をしっかり食べる
メラトニンは
タンパク質でできていると
お話ししました。
タンパク質の原料はアミノ酸です。
メラトニンの「材料」を
朝食でしっかりとっておけば
夜には十分な量の
メラトニンを作ることができます。
メラトニンの合成に必要なのは
トリプトファンとビタミンB6。
トリプトファンの多い食品
・鶏むね肉
・卵
・アジやイワシなどの青魚
・納豆
・バナナやキウイなどの果物
ビタミンB6の多い食品
・バナナ
・ブロッコリー
・さつまいも、じゃがいも
・ごま
・カツオ、マグロ、サバ
・大豆製品
・豚肉、鶏肉
バナナが大活躍ですね。
ビタミンB群はどれか1つより、
バランスよくとることで
より効果を発揮してくれます。
朝は菓子パンだけ、
という生活よりも
肉か魚、大豆製品で
タンパク質をとりつつ
野菜や果物を足す、
という食事が理想的ですね。
朝からそんな
豪華な食事なんて
毎日は用意できないのです…
そういう方には、
みそ汁に色々な具材を入れてしまう
という方法をオススメしていますよ。
熟睡テクニック②
朝食でタンパク質を
しっかりとる!
③夜9時を過ぎるあたりから寝る準備を
夜の質の良い睡眠には
朝からの準備が大事ということは
ご理解いただけましでしょうか。
ですが、そこまでして
せっかくメラトニンを作る準備が
整っていても
夜にガンガン強い光を
浴びてしまっては
水の泡となってしまいます。
寝つきが悪いなぁ、
という方は
21時あたりから
部屋の照明を
暗くしてみてください。
間接照明にしたり、
どうしてもスマホを見る
必要があるときは
ブルーライトをカットした
ナイトモードを利用しましょう。
入浴も就寝2時間前までに
入浴すると深部体温が上がります。
そこから徐々に深部体温が
下がっていく時が
絶好の入眠タイミングです。
だいたい入浴の2時間後に
布団に入れるように
調節してみてください。
熟睡テクニック③
就寝の2時間前には
寝る準備を始める!
熟睡する方法・まとめ
まとめ
- 良い睡眠には
メラトニンが必要 - ストレスによって睡眠は
邪魔されてしまう - 現代人の生活は
不眠のリスクが高い - 良い睡眠は朝から!
朝日と朝食がポイント - 就寝の2時間前から
「寝るモード」に入ろう
よくわかりました!
朝起きてすぐカーテンを開けるのと、
夜9時からだんだん暗くしていくのは
すぐやってみようと思います。
朝食は…
がんばります。笑
はい、無理せず、
できるところから
1つずつやってみて
くださいね。
「朝食食べなきゃ!」
「あああ、また寝坊して菓子パンだ…」
「なんて自分はダメなんだ~…」
こんな感じでは
かえってストレスに
なってしまって
本末転倒ですからね。
緊張とリラックスの
バランスの良い生活を
心がけたいですね。
不眠にお悩みの方はコマヤ薬局へご相談を
不眠、熟睡できない理由は
まだ他にもあります。
その具体的な方法は
あなたの体質や
生活習慣によって
変わります。
店頭でご相談いただければ
オーダーメイドの改善プランを
ご提案できます。
旭川で唯一、薬剤師の分子栄養学カウンセリングが受けられる薬局です
お気軽にお問い合わせくださいね。